弘田三枝子「ミコR&Bを歌う-弘田三枝子オンステージ-」

おすすめレコード

いかにも昭和歌謡っぽいタイトルですが内容は骨太でカッコイイレコードです。1960年代初頭から70年代にかけて活躍した歌手なので私の親の世代です。正直生で歌う姿は私はあまり記憶にありません。レコードを趣味に持って色々音楽を聴くうちに巡り合った1枚を今日ご紹介します。
サザンオールスターズの「チャコの海岸物語」の歌詞の中で「心から好きだよミコ、抱きしめたい」の部分のミコは弘田三枝子をオマージュしているのは有名な話です。。。

歌手 弘田三枝子

ウィキペディアをリンクしておきます。売れ筋をとことん追求する昭和の歌謡界のシステムにうまく乗れなかった感じなのでしょうか。
私のかすかな映像の記憶では、大きな目で少し外人のようなキリッとした顔立ちで愛想がよくテレビタレントとしても良かったのではないかと勝手に想像します。
しかし日本の60年代は、演歌/歌謡曲/グループサウンズのロックなどがテレビ的には主流で、弘田三枝子のようなジャズやソウルっぽい曲を歌いこなす方向性にギャップがあったのではないでしょうか。
その反面、ウィキペディアにも書いてありましたが、以後の日本のミュージシャン(上記で書いた桑田佳祐など)から評価されていることから、私のような一般リスナーも音楽配信サービスや中古レコードで探しだし、その素晴らしさに聴き入っている状況かと思います。
私は中古レコード屋で弘田三枝子を見つけたら買ってしまいます。コレクターの方々にも人気なので少し高額です。
因みにプチ自慢になりますが、希少な1963年発売のジャズスタンダードを歌った10インチのレコードも持っています! また今度ご紹介します。

アルバム内容

冒頭にも書いたように、アリバムタイトルがストレート過ぎてかなりダサい感じを受けます。しかしこれも時代なので良しとして楽しみましょう。
ジャケットはなかなかカッコいいです。ライヴ録音であるのでジャケットの表裏、そして内側にもステージ上の写真が使われています。また内側に張り付けられたポスターと歌詞カード。
高度成長期の日本のレコードかかけるサービスがうれしいです。また個人的には盤のコンディション含めて中古レコードで購入しましたが、綺麗な状態でを所有出来ていることがとてもうれしいです。
中古レコードを買う時は、ジャケットや帯がどのような状態かも楽しみの一つです。もちろん綺麗ですべてそろっている方がうれしいですが反面値段は高くなります。
中古レコード屋やネットで見つけた時は値段と自分の価値観と合うかどうかを考えるのが悩ましいですが、これも楽しみ方です!

盤に針を落として聴きます。パンチのある歌声でライヴ感たっぷりでとても心地よいです。MCがそのまま長々と録音されておらず、ライヴ音源の曲に集中できるのが良くゆったりと安心して音楽を聴く事ができます。
R&Bのヒット曲やビートルズの曲もかっこよくアレンジされて、弘田三枝子の曲であるかのようにどうどうと歌いこなしています。素晴らしい。
バックの演奏はザ・モージョ, 宮間利之とニュー・ハード。
ザ・モージョは全く無名の弘田三枝子のバックバンドですが、後にジャズピアニストやネイティヴサンとして活躍する本田竹広が作ったバンドです。(あまり知られていないプチ情報です。)
宮間利之とニュー・ハードは日本が誇るビッグバンドで、海外のジャズフェスにも参加しているし、その後しばたはつみ等のパンチのある女性歌手のバック演奏として活躍していたと思います。
このメンバーでの演奏と歌なので悪い訳がないのも納得の1枚になります。

この1曲

このレコード聴く時はいつも両面通してしっかり聴くし、今回ブログ書くに当たって1曲選ぼうと聴きなおしたが難しい。
いつも1曲選ぶに悩むのですが今回もかなり悩みました。
結局B面1曲目の「レディ・マドンナ」です。ビートルズの軽めの曲ですが大きくアレンジされていませんが、カバーと言うよりも「私の曲よ」とさりげなく歌い
レコードをひっくり返したB面のスタートの曲としてぴったりです。

是非聴いてみてください。

レコードはいいよ

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