ジャズでもなくロックでもない不思議なサウンドを放つスティーリーダンのレコードを紹介します。
ドナルドフェイゲンとウォルターベッカーの二人のグループで、当時売れっ子のスタジオミュージシャンを揃えて作品を作っていたスティーリーダン。
その中の大ヒットレコードと言っても過言では無い「彩エイジャ」。
1977念発売のレコードですが、今聴いても不思議なサウンドに私は聴こえますが、何故かとても心地よい、しかもどこを切り取って聴いても、「ああこれはスティーリーダンの音楽だ」とわかる唯一無二の音楽です。
スティーリーダン
スティーリーダンは元々は固定メンバーがいるグループだったようですが、メンバーが脱退して他のグループへ移動していき結局、ドナルドフェイゲンとウォルターベッカーの二人がリーダーで、作品の度にメンバーを集めてくるというスタイルになりました。
今回ご紹介するビッグヒット「彩エイジャ」は完全に二人がスティーリーダンで、他のメンバーは売れっ子スタジオミュージシャンでゲストの位置づけとなっています。
メンバーの脱退はクビなのか方向性の違いなのかわかりませんが、グル-プの崩壊は音楽の正解ではよくありますね。
脱退の有名どころでは、ドゥーヴーブラザーズのマイケルマクドナルドやTOTOのジェフボーカロなどです。この二人の脱退はスティーリーダンがバリバリのロック色で無かったからかも知れません。
アルバム内容
まずタイトルですが、英語表記は「aja」これでエイジャと呼んでいます。A面2曲目にタイトル曲がありその中の歌詞に出てくる「aja」もドナルドフェイゲンのヴォーカルはエイジャと歌っています。日本名タイトルの「彩」は「aja」のあて読みと思われます。
ドナルドフェイゲンの作詞は難解との評判です。私は英語に疎い上に音楽を聴く時は日本語であってもメロディを奏でる声色の違う楽器のの一つのように聴くので、難解かどうかは良くわからないです。
今回このブログを書くに当たって英語と歌詞カードの翻訳があったので両方読んでみましたが、
確かに全体歌詞もajaが何なのかも良くわかりませんでした。とても深いのかも知れません。興味を持った方は是非理解を試みて、逆に教えてほしいです。
しかし安心してください!歌詞がわからなくても音楽は楽しめるのですよ。
冒頭でも記載した通り、スティーリーダンのサウンドはとても不思議で個性的です。「エイジャ」以前のアルバムはどちらかと言うとロック色が多い気がしますが、このエイジャはジャズ食が強まったのと転調や間奏のラインでドラムが目立っていたりとても楽しめる内容です。
A面3曲B面4曲の構成で、レコードで聴くのに適した構成になっています。全体的には雰囲気を統一して大事にしているようで、急なアップビートの曲や極端なスローバラードがあるわけでもないです。ターンテーブルに置いて針を落としてから、ゆったりそしてどっしりとして曲が流れ、「ああ今日はスティーリーダンを聴いている」という事を脳みそが感じているのがわかってきます。
スティーリーダンの「彩エイジャ」ロックファンにもジャズファンにも、そしてオールジャンル音楽ファンにももちろんお勧めです。
※追加情報
サザンオールスターズの曲で「彩~Aja~」と言う曲があります。読み方は「アヤ」らしいです。
桑田佳祐はスティーリーダンからパクったと堂々と言っています(笑)
この1曲
A面2曲目のタイトル曲「AJA」になります。
7分56秒のこの曲は、まさに奇想天外な展開を織り込んだ内容で今回のアルバムはこんな感じだよと言っている感じです。
saxウェインショーターが入っていてイマジネィテヴなソロが聴けるのと、リズムの変化や転調が繰り返されていきますが、それらを難なく弾きこなすスタジオミュージシャン達の腕の見せ所となっている。聴きごたえがあります。
でも初めて聴く時は、A面最初から聴いてB面最後まで聞いてスティーリーダンの世界を味わって欲しいと思います。
アルバムジャケット
アルバムジャケット表紙の写真モデルは山口小夜子。
日本の最初のスーパーモデルと言われ活躍した方です。個人的な印象ですが日本人モデルにしては目が切れ長でシュッとした狐のような印象。当時日本人モデルといえばお目目パッチリが主流の中、異彩を放っていたように思います。
また寺山修司などのシュールな映画にも出演しており、セリフは無く(少なく)画面に映るだけでその存在感を発揮していました。
レコードが発売されたころは有名でなかったのかも知れず、クレジットにも名前が無いし歌詞カードの日本語の解説にも記載されていないです。スティーリーダンもしくはレコード会社は何か狙いがあったと思うのですが。。。
またアルバムジャケット右上の赤文字の「aja」の筆記体の文字。これも特徴的です。すいませんこれは有名な方の作品かどうかわかりません。
このアルバムジャケットをてに取ってレコードを聴くだけでも心ワクワクさせられます。
レコードはいいよ!
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